ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 分類でさがす > 観光情報 > 歴史・文化財 > 文化財 > 大小合併門樋について

本文

大小合併門樋について

ページID:0026159 更新日:2025年3月3日更新 印刷ページ表示

大小合併門樋(だいしょうがっぺいもんぴ)について

大小合併門樋は、市内最古の煉瓦樋門で、明治31年2月に竣工しました。大小合併門樋解体前

入間郡宗岡村が県税の補助と埼玉県の技術指導を受けて建設した、入間郡第1号のレンガ樋門です。レンガの積み方はイギリス積み(長手の段と小口の段を一段おきに積む方式で、埼玉のレンガ水門は、ほとんどがこの積み方)、翼壁天端下の1段のレンガが変則積み(イギリス積みでなく長手を縦に積んである)であり、アーチ型門樋で変則積みは、県内唯一です。銘板の上にはデンティル(歯状装飾)が施されており、県内に現存する樋門の中でも、他の例は、明治25年竣工の五ヶ門樋(春日部市)と同34年竣工の笹原門樋(川越市)の2例しかありません。

建築に当たり約42,000個のレンガが使用されました。

郷土資料館には、大小合併門樋工事仕様書や竣工時の写真が収蔵されています。

明治31年に建設され、当時、雨水や水田の落ち水を排水し、洪水時には新河岸川から宗岡村へ洪水流が逆流することを防いだ大小合併門樋は、国道254バイパス工事に伴い撤去することとなりました。令和2年度には三次元測量、令和3年度には部材撤去を行い、現在は、総合福祉センター第二駐車場に部材を保管しています。

文化財としての価値

(1)水害の多かった宗岡の歴史を理解するうえで貴重
樋門は、普段は、水田の落水等を川へ流し、洪水時には、川の逆流を防ぎ、村を守る大切なものであり、水害が多く、惣囲堤に囲まれた宗岡では、不可欠な建造物であり、宗岡の歴史を理解するうえで貴重な文化財です。
竣工時の記念写真も残っており、樋門への当時の人々の思いを想像することもできます。

(2)近代化遺産として貴重
樋門の意匠も類例の少ないもので、県補助金に係る文書から、設計内容も分かり、近代の土木遺産として貴重な文化財です。
レンガの積み方は一般的なイギリス積みですが、翼壁天端下の一段は、長手を縦に積む変則積みで、現存する変則積みのアーチ型の樋門では県内唯一です。
土木学会による『日本の近代土木遺産(改訂版)-現存する重要な土木構造物2800選』では、篭嶌門樋、北美圦樋とともに市指定文化財クラスと評価されています。

調査研究

大小合併門樋解体作業中

三次元測量

解体工事に伴い、令和2年度に三次元測量を実施しました。

部材の観察

部材は、パーツごとに切り分けられて保管されており、安全性の問題から柵で覆われておりますが、柵の外から見学が可能です。

残念ながら撤去を余儀なくされましたが、解体部材の観察と研究により、行政文書等で指摘されていた深谷市にあった日本初の機械式レンガ工場「日本煉瓦製造株式会社」製であることがわかる「上敷免製」という刻印が確認されました。今後も大小合併門樋と合わせて撤去された「開化橋(むじな橋)」と共に調査を進めていきます。

大小合併門樋解体保管中

大小合併門樋上敷免刻印

関係案内看板の設置場所

「大小合併門樋」総合福祉センター第二駐車場

現在まで残る樋門マップ

現在まで残る樋門マップ(令和5年度冬のミニ展示) [PDFファイル/738KB]

Adobe Reader<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

<外部リンク>