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市街化調整区域の開発許可に関する取扱いについて
都市計画法改正の経緯(令和4年4月1日施行)
令和2年6月の都市計画法改正により、近年の激甚化・頻発化する風水害による家屋・人命の被害を軽減するため、市街化調整区域の開発許可対象区域(既存の集落)から、原則として、浸水想定区域などの災害リスクの高いエリアを除外することとされました。
改正都市計画法は、令和4年4月1日に施行されます。
市では、既存の集落から浸水想定区域を改正法に従い除外するか、以下のとおり検討しました。
法改正により除外の対象となる区域
法改正により、既存の集落から原則除外することとなるのは以下の区域です。
【災害レッドゾーン】
(1)災害危険区域
(2)地すべり防止区域
(3)急傾斜地崩壊危険区域
(4)土砂災害特別警戒区域
【災害イエローゾーン】
(1)土砂災害警戒区域
(2)浸水想定区域(想定浸水深が3.0m以上となる区域)
上記のうち、志木市内には浸水想定区域のみが存在しています。
除外するか否かの検討
令和3年4月1日に国土交通省が発出した技術的助言の考え方に基づき、志木市の「既存の集落」内の浸水想定区域について、除外の対象となるか検討を行いました。
技術的助言では浸水想定区域のうち、以下の(1)及び(2)に当てはまる区域は例外的に除外しないこととできるという考え方が示されました。
(1)既存の集落から除外することで社会経済活動の継続が困難になる区域
(2)指定避難所への確実な避難が可能など安全性が確保される区域
志木市の既存の集落が(1)及び(2)に該当する区域か検討を行い、以下の結果となりました。
(1)社会経済活動の継続が困難になる区域か
既存の集落から浸水想定区域を除外すると、許可対象区域の全域において、分家住宅の建築ができなくなるなど、土地利用が著しく制限されることとなり、社会経済活動の継続が困難になる。
(2)指定避難所への確実な避難が可能な区域か
地域防災計画で示されたとおり、指定避難所や水害時緊急避難建物への確実な避難が可能である。
以上の検討から、「既存の集落から浸水想定区域を除外しない」こととしました。
今後の開発行為の取扱い
既存の集落から浸水想定区域を除外しないこととしたため、市街化調整区域の開発行為については、これまで通りの取扱いとします。
対象となる開発行為は、市街化調整区域に長期間居住する者の分家住宅等の開発行為等です。
(対象となる開発行為の例)
(1)区域区分の決定(昭和45年)以前から所有する土地で、土地所有者やその親族が自己居住用住宅を建築する目的で行うもの
(2)市街化調整区域内に20年以上居住する者が所有する土地で、土地所有者やその親族が自己居住用住宅を建築する目的で行うもの
詳しくは、条例本文をご確認ください。
志木市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例[92KB pdfファイル]
志木市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例施行規則[61KB pdfファイル]
なお、既存の建築物の建替えなど、開発行為や建築行為に該当せず、許可が不要な場合があります。
許可の必要性については、個別の判断が必要ですので、建築開発課へお問い合わせください。
浸水想定区域内の開発行為に関する安全対策
浸水想定区域については、水害のリスクが高いため、開発許可申請に関する審査基準として、以下の許可基準を設けます。
(1)想定浸水深よりも高い位置に床面がある居室を設けること
(2)(1)によることが困難な場合には、マイ・タイムライン(*)を作成、提出することにより水害時に確実な避難が可能であることが確認できること
(*)マイ・タイムラインとは、市民一人一人の水害時におけるタイムライン(防災行動計画)です。
なお、マイ・タイムラインの作成方法やハザードマップについては、防災危機管理課のページをご確認ください。
マイ・タイムラインについて
志木市ハザードマップ
上記の検討内容をまとめた資料については、開発許可の取り扱い検討内容[1270KB pdfファイル]をご覧ください。