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みんなで進める緑の保全と創造の仕組み

ページID:0002930 更新日:2022年9月12日更新 印刷ページ表示

5-1.推進主体の役割

志木市らしい「緑の保全と創造」を進めるためには、市民・市民団体、事業者、行政が、それぞれの役割を認識し、お互いに協力しながら緑を守り育んでいく方法が基本となります。

(1)市民・市民団体の役割

市民は緑のまちづくりを進める最も中心となる主体であり、市民各々の自覚と積極的な緑のまちづくりへの参画が、志木市らしい都市環境形成につながります。家の生け垣や庭木の手入れ、さらに窓辺の鉢植えの手入れ等の身近な生活環境における緑化推進はもとより、地域への関心や住民相互の交流等を深めながら、緑の保全と創造に関する様々な施策推進(計画づくりから実践まで)に向けた参加協力が求められます。

また、組織的な活動により環境形成に大きな役割を果たす市民による団体活動は重要な役割を担っており、今後とも輪を広げたより一層の活動が期待されます。

(2)事業者の役割

企業活動から生じる環境への負荷の削減が求められる中、自らが環境形成の大きな担い手としての自覚をもって、緑のまちづくりに積極的に参加することが求められます。所有施設(敷地・建物等)を中心とする緑化を始め、地域の美化活動への参加など地域の環境保全への取り組みが求められます。

(3)行政の役割

行政は、緑の保全と創造の総合的な推進役として、施策の積極的推進を図ります。そのための推進体制の整備や財源確保、市民活動への積極的支援や普及啓発などを進め、市民や事業者と協力、連携しながら総合的に緑のまちづくりを推進していきます。また、近隣都市との連携や国・県への要望活動等、関係機関との調整を進めていくことも必要です。

5-2.緑の保全と創造を推進するシステムづくり

緑の保全と創造が円滑に推進されるように、特に次のようなシステムを検討していきます。

(1)市民参画システムの充実

市民の協力と参画をふまえた施策の展開が求められており、緑に関する計画の策定から維持管理に至るまで、様々な段階での市民参画システムの明確化と充実を図ります。 

(2)市民団体・NPO活動の推進

環境保全に重要な役割を担ってきた市民団体や新たなNPO団体の活動を支援していくとともに、地域レベルでの緑のまちづくりの受け皿となる住民組織などの構築を推進します。また、活動に対する情報提供も含めて、活動の充実に向けた支援を進めていきます。

(3)交流促進

河川軸や広域幹線道路の緑のネットワークの形成など、志木市だけで解決しない問題には、国・県・近隣都市との連携を積極的に進めていく必要があります。また、周辺都市住民や他の地域の市民団体などとの交流を通して、環境に関する意識の向上や広域的な緑のネットワーク形成への展開が期待されます。

(4)環境生涯教育

永続性のある緑豊かなまちづくりを進めるためには、子どもへの環境学習の充実が求められます。地域の自然に関心を持たせ、地域に愛着を持たせることが将来に渡って魅力的な環境の維持・継承につながるものと期待されます。

さらに、市民(大人)に対しても広く環境学習の機会の創出に努め、生涯を通して環境づくりを学び実践してもらう仕組みづくりを進めます。

(5)情報化

緑の保全と創造の活動を円滑に効果的に進めるには、最新で正確な情報の共有化が必要です。行政は、積極的に緑の保全と創造に関する情報の収集と公開化につとめ、市民や団体も、相互に積極的な情報交換が行える仕組みづくりを進めます。

5-3.計画推進のための施策の基本方向

緑の将来像を実現するために掲げられた基本方針と緑地等の確保目標をふまえ、次のような施策を市民・市民団体、事業者、行政が協力して推進します。

方針:都市の骨格を構成する緑の保全と創造

1.水と緑の河川軸の保全と活用

河川区域や近郊緑地保全区域指定の継続により、河川沿いの農地・緑地の保全を図るとともに、志木第1号緑地の整備計画の推進や堤防周辺の樹木の植栽及びプロムナードの確保・延伸により、河川軸を水と緑の軸として明確化し活用します。

2.台地部と低地部をつなぐ斜面林の保全と創造

緑地保全地区、市民緑地、ふれあいの森、その他新たな地区指定制度等により、残された斜面林の保全に努めます。また、地域住民の緑地協定などにより、失われた斜面林の復活に向けての取り組みを進めます。あわせて、緑地保全に必要な基金の充実など財源の確保に努めます。

3.幹線道路等の緑のネットワークの整備

都市計画道路等の幹線道路の整備に合わせ、歩道や街路樹の整備を進めます。河川軸のプロムナードと連携し、水と緑のネットワークの形成を目指します。

方針:質の高い環境づくりに寄与する緑の保全と創造

4.多様な生物のすみかを維持する緑の保全と創造

休耕田の活用や自然護岸の復元により生態系に配慮した水辺空間の整備を進めます。また、鳥獣保護区や緑地保全地区、ふれあいの森、生産緑地地区及び新たな地域性緑地制度の創設・運用を含めて、多様な生き物が生息できるビオトープネットワークの創出を図ります。

5.気温上昇と大気汚染や騒音及び二酸化炭素の増加を抑える緑の創造

屋上緑化や壁面緑化により市街地の気温上昇等の緩和を目指すとともに、良好な環境維持に貢献する緑化を都市内のあらゆる場所で工夫します。

方針:安全で快適な都市環境を支える緑の保全と創造

6.防災に役立つ緑の創造

保水能力のある農地の保全や、延焼防止効果のある緑地や街路樹の確保、避難所として有効な緑とオープンスペースの確保及びそれらに安全にアプローチ可能な歩行者空間の確保など、防災に役立つ緑とオープンスペースの確保を進めます。

方針:市民に身近な緑の創造

7.市民ニーズに対応し、かつ誰もが利用できる身近な公園等の整備、創造

自然とふれあえる親水護岸の整備や誰もが利用しやすいユニバーサルデザインでの児童遊園や都市公園の整備により身近なレクリェーション空間の充実を図ります。

方針:循環型都市のモデルとなる農の緑の保全と創造

8.農業の継続を含む農地の維持・創造

農業への市民の直接的なふれあいの場となる市民農園の整備や環境に優しい農業の推進により、都市内で貴重な緑地空間としての農地の維持・創造を進めます。

方針:まちや地域の顔となる緑の保全と創造

9.公共施設の活用と公園緑地等との連携

公共施設の積極的な緑化を推進します。特に学校等は学校の森としてまたビオトープの創出を目指します。道路も沿道を含めて緑化を進め緑のネットワークの形成に努めます。なお、公共緑地の管理にあたっては、無農薬化を推進するなど、環境への配慮を率先します。

10.まちの顔を作る公共施設や文化歴史的資源の緑の創造

駅周辺や市役所周辺などの市のシンボルとなる場所を緑の拠点として整備するとともに、社寺林や特徴ある民有地の樹林などを新たな地域性緑地の制度の活用により志木市らしさの継承を目指します。

11.地域の個性を演出する民有地の緑の創造

市街地の良好な環境を保全するための緑地協定の締結や県の景観形成地区及び地区計画などの各種制度の活用により、地域住民や地元企業が中心となって地域にふさわしい緑のまちづくりの推進を図ります。また、保存樹木指定制度の充実を図り、市内に多く点在する古木の維持・保全に努めます。

12.市民に対する緑への保全・創造に関する啓発・支援

緑に関する学習機会の創出や、緑に関する情報の公開・提供を幅広く充実し、子どもから大人まであらゆる市民や事業者及び行政職員を含めて、全ての関係者に対し緑のまちづくりに関する啓発を進めます。

13.重点的に取り組む地区レベルの緑の保全と創造

緑化重点地区制度等の活用により、地区の特性に応じた地区単位の緑の保全と創造を重点的に進めます。

方針:みんなで進める緑の保全と創造

14.市民、事業者、行政が一体となって緑の保全創造を行う組織作り

市民参加型の緑地管理の仕組みや緑地に関する新たな協議システム及び落ち葉リサイクルシステム等の新たな循環型社会を推進するシステム等、市民、事業者、行政が協働で緑のまちづくりを推進する仕組みづくりを構築します。

5-4.計画の推進体制と進行管理

計画の推進にあたっては、市民・市民団体、事業者、行政がそれぞれの役割を担いながら効果的な体制で推進し、かつ適切な進行管理を進めていく必要があります。

(1)推進体制と役割

緑の基本計画を実行あるものとするためには、市民・市民団体、事業者、行政の協働作業による施策推進が必要ですが、とりわけ行政は施策展開を積極的にかつ先導的に推進し、市民や市民団体及び事業者は積極的に施策展開に参加・協力することが基本です。

■施策の基本方向と施策推進の主な役割

施策の基本方向

施策推進の主な役割

市民・市民団体

*計画・施策の理解協力

事業者

*計画・施策の理解協力

行政

*施策の積極的推進

1.水と緑の河川軸の保全と活用

護岸緑化や維持活動への協力

  • 地区指定等に関する規定の遵守
  • 河川沿い敷地の緑化

地区指定制度の活用と地区内の緑地保全の充実

2.台地部と低地部をつなぐ斜面林の保全と創造

  • 斜面地宅地への緑化推進
  • 緑地協定の締結による緑地保全の推進
  • 基金等への協力
  • 地区指定等に関する規定の遵守
  • 基金等への協力

地区指定制度の活用と基金制度の充実

3.幹線道路等の緑のネットワークの整備

景観形成地区指定への協力・街路樹の維持管理の協力(落ち葉掃き等)

  • 景観形成地区指定への協力
  • 街路樹の維持管理の協力 (落ち葉掃き等)
  • 景観形成地区指定によるシンボル景観の創出・維持
  • 道路整備と街路樹の植栽
  • 遊歩道の確保と整備促進

4.多様な生物のすみかを維持する緑の保全と創造

自然植生の維持管理への協力

休耕田の提供等

  • 土地の賃借による休耕田等を利用した自然植生の復元
  • 自然護岸の復元
  • 環境保全型地区指定制度の活用

5.気温上昇と大気汚染や騒音及び二酸化炭素の増加を抑える緑の創造

庭木の植樹や生け垣化

  • 屋上緑化、壁面緑化の推進
  • 敷地緑化の充実

街路樹の整備

6.防災に役立つ緑の創造

  • 住宅地内のオープンスペース確保の協力
  • 緑化促進と建物不燃化推進
  • 農地の保全
  • オープンスペースの提供
  • 街路樹の整備
  • 避難対象区域の見直し
  • 避難所の緑化

7.市民ニーズに対応し、かつ誰もが利用できる身近な公園等の整備、創造

  • 公園管理への協力
  • 公園用地の提供

公園用地の提供

公園の確保・整備

8.農業の継続を含む農地の維持・創造

  • 農家との交流促進
  • 地元野菜の積極購入
  • 市民農園の運営協力
  • 無農薬農法等の推進

市民農園の整備

9.公共施設の活用と公園緑地等との連携

  • 公共施設の緑地の維持管理などの協力
  • 校庭開放時の管理協力

公共施設の緑地の維持管理などの協力

  • 公共施設の緑化
  • 学校の森の創出、ビオトープ化
  • 校庭開放の拡大
  • 緑道の整備とネットワーク化推進
  • 公共緑地の無農薬化促進

10.まちの顔を作る公共施設や文化歴史的資源の緑の創造

保存樹木等の維持管理の協力

地域制緑地指定への協力

  • 駅周辺や市役所周辺の緑の拠点づくり
  • 地域制緑地制度の活用
  • 保存樹木・保存樹林制度の充実と活用

11.地域の個性を演出する民有地の緑の創造

  • 緑地協定制度の活用
  • 古木の維持管理の協力
  • 生け垣化の推進
  • 開発時の公開空地や緑地の確保
  • 工場緑化の促進
  • 古木保全への協力
  • 各種緑化促進、緑地保全策などの制度の充実と活用推進
  • 古木保全策の充実

12.市民に対する緑への保全・創造に関する啓発・支援

緑の学習機会への参加

啓発活動への協力

啓発活動の充実

13.重点的に取り組む地区レベルの緑の保全と創造

重点地区内の緑化推進の協力

重点地区内の緑化推進の協力

重点地区の設定と緑化事業の推進

14.市民、事業者、行政が一体となって緑の保全創造を行う組織作り

  • 緑のアダプト制度への参加協力
  • 計画づくりからの参加
  • 住民による自然環境のモニタリング調査
  • 落ち葉リサイクルシステムへの参加協力
  • 緑のアダプト制度への参加協力
  • 落ち葉リサイクルシステムへの参加協力
  • 市内樹林の現況把握とデータベース化
  • 近隣自治体との調整協議
  • 市民参加の機会提供
  • 落ち葉リサイクルシステムの推進

(2)計画の進行管理

計画の進行にあたっては、行政がその先導役を努める必要があります。各施策に関連する担当課任せにするのでなく、都市整備部みどりのまちづくり課が「緑の基本計画」推進担当として総合的な計画の進行管理、及び調整窓口としての機能を担いながら、庁内全体の連携で施策推進を図ります。

一方、行政自ら、目標数値や施策の進捗状況・達成度等をチェックし、その結果を公表するとともに、「緑の基本計画」策定にあたって組織化された「志木市グリーンフォーラム(GF)」を継承発展させた組織や他の市民や市民団体及び事業者からの意見を求めて、計画の進行管理上の課題を検討し、解決を目指していきます。


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