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平成30年度施政方針

ページID:0002525 更新日:2022年9月12日更新 印刷ページ表示

平成30年度施政方針

本施政方針掲載事業の名称については、予算書等の表記と異なる場合がございますので、ご了承ください。

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目次

第1部 市政運営に関する基本的な考え方
第2部 財政環境と予算編成の基本的な考え方
第3部 体系別主要施策

  1. 市民力が生きるまちづくり(子育て、教育、高齢者、市民協働、すべての人)
  2. 市民を支える快適なまちづくり(健康、福祉、生涯学習、スポーツ)
  3. 活力と潤いのあるまちづくり(産業振興、観光、水と緑、地球環境、資源循環)
  4. 未来を支えるまちづくり(都市基盤、交通、消防・防犯、防災)
  5. 健全でわかりやすい行政運営(行財政、情報発信)

第1部 市政運営に関する基本的な考え方 目次に戻る

来る2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、全国的なムーブメントが展開される中、時を同じくして本市は市制施行50周年という大きな節目を迎えます。また、来年4月末には、31年にわたる「平成」の幕が閉じ、日本の新しい時代が始まる大きな転換期を迎えます。このような歴史的な「時」を市民の皆様と共有しながら、市長として市政のかじ取り役を担わせていただくことに対し、歓びと感謝を感じる一方、この志木市を将来の世代にしっかり引き継いでいかなくてはならないという強い思いと、自らの責任の重さに改めて身が引き締まる思いであります。2020年に向けた全国的な祭典への活力を、市制施行50周年という地域の祭典への機運醸成へとつなげるとともに、本市がさらなる飛躍と発展を遂げる契機とするため、新年度を志木市の将来を見据えた新たな一歩を踏み出す出発点として位置付け、さまざまなアクションに取り組んでまいります。

特に平成30年度は、人口減少や人口構成の変化など本市が将来的に直面する数々の課題に対し、市民の健康づくりや子育て世代の定住促進に加え、暮らしやすさの向上、地域の魅力発信という4つの戦略を軸に、志木市将来ビジョンで掲げた「市民力でつくる未来へ続くふるさと志木市」を具現化するために重点的かつ具体的に取り組む事項を定めた「まちづくり新35の実行計画」を、スピード感を持って着実に実行することで、人口を減らさない、税収も減らさない、そして市民の笑顔も絶やさないまちづくりをしっかりと実現させてまいります。

1.市民の健康づくりプロジェクト

まず一つ目として、誰もがいつまでも健康で暮らすことができるように、市民の皆様の健康づくりを応援してまいります。具体的には、平成27年度より実施しております「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」は、引き続き、持続可能な形に事業内容をリニューアルして実施してまいります。本プロジェクトにおける「いろは健康ポイント事業」については、現在、およそ2,300人が参加され、事業参加の継続率もおよそ9割と大変好評をいただいているところであり、その効果はBMIの維持・改善やLDLコレステロール値の低下などに加え、参加者1人あたりの医療費についてもおよそ4万7千円の削減効果が見られるなど、大きな成果が得られており、内閣総理大臣が議長を務める「経済財政諮問会議」において、予防・健康づくり事業の先進・優良事例として取り上げられたところであります。こうした功績を励みとしながら、平成30年度は、さらなる健康寿命の延伸に向け、参加者を追加募集するとともに、本事業の実施により得られた豊富な収集データを多角的に分析することで、医療費の抑制にもつながる効果的な事業展開を図ってまいります。また、「歩くこと、筋トレ、食事コントロール」の三位一体の指導を行う「健康になりまっする教室」については、より多くの市民の皆様が健康づくりに取り組んでいただけるよう、参加定員が限られている現在の教室スタイルから各地域での自主活動スタイルへとステップアップさせてまいります。

さらに、85歳を迎えられても介護サービスを受けずに元気で暮らす高齢者に対して、感謝状や記念品を贈呈する「あなたの元気が志木市の元気事業」を実施し、健康寿命の延伸と介護予防に対する意識の醸成を図ってまいります。

加えて、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を見据え、高齢者の皆様が可能な限り、住み慣れた地域で自分らしく自立した日常生活を送れるよう、新たに策定した「地域包括ケアスタートアップ・プログラム」に基づき、あらゆる地域資源を活用した地域包括ケアシステムの深化を図ってまいります。平成30年度の具体的な取組としては、地域包括ケアシステムの土台を担う市民の皆様の自助・互助活動の活性化を図るため、「アクティブシニア等の社会参加支援事業」を展開し、市民の皆様の地域デビューとして、本市でボランティアや地域活動に参加する初めの一歩を支援してまいります。これにより、市民の皆様お一人おひとりが持つ市民力をこれまで以上に引き出し、地域とのつながりの中で生きがいを持って暮らし続けられる環境づくりを進めてまいります。

一方、地域で安心して暮らしていただくためには、医療や介護が迅速に提供できる体制を整えていかなくてはなりません。このような状況の中、朝霞地区4市では、医療・介護の統合的な提供体制の効率化と強化を図ることを目的に、医療や介護関係者の各種サービスに関する相談窓口として、在宅医療連携拠点を設置したところであります。また、市内には現在、24時間365日体制で地域の在宅医療を支える在宅療養支援病院がないことから、同病院の早期実現に向けて、市内の医療機関等へ積極的な働きかけを進めてまいります。

2.子育て世代定住プロジェクト

次に、二つ目として、将来的な生産年齢人口の減少への対応とともに、今後、さらなる女性の社会進出が見込まれることを踏まえ、子育て世代が住みやすく、かつ安心して子育てができる環境づくりを推進してまいります。具体的には、保育の量と質の充実を図るため、平成30年度は、志木第二小学校の敷地を活用した保小が連携する新しい形の認可保育園をはじめ、新たに民間の認可保育園など4園を整備し、保育の定員を1,659人まで拡大することで保育の量を確保してまいります。また、保育士の処遇改善を図ることを目的に、市内の民間保育園で勤務する保育士に対し、市から勤続年数に応じて年額最大14万円の給料の上乗せを行う「すくすく育て!しきっ子育成保育士手当」を補助することで、働き続けやすい環境づくりにつなげてまいります。

加えて、すべての就学児童が放課後などを安全・安心に過ごし、多様な体験・活動を行うことができるよう、学童保育クラブと一体型の放課後子ども教室の導入を進めてまいります。平成30年度は、その第一歩として宗岡第四小学校に学童保育クラブと一体型の放課後子ども教室「放課後志木っ子タイム」を導入し、地域ならではの創意や工夫を生かした特色ある事業を進めてまいります。

一方、近年、スマートフォンやインターネットを利用した新しい交流や遊び、またトレーディングカードゲームが流行するなど、子どもたちを取り巻く環境は大きく変化し、これらの不適切な利用による犯罪の被害やいじめといったさまざまな問題が発生している状況にあります。こうしたことから、子どもたちがトラブルに巻き込まれることを未然に防ぐため、インターネットやトレーディングカードの利用に関して各家庭において取り決めを行うことや、学校・地域などの責務を明確にした「元気に育つ志木っ子条例」と題する「志木市子どもの健やかな成長に向け家庭教育を支援する条例」を制定することで、子ども・家庭・地域・学校・行政が、それぞれの責務を果たしながら、また、保護者にあっては、家庭教育の重要性について、その理解を深めていただきながら、次代を担う志木っ子が、夢に向かって元気にたくましく成長できる社会を実現してまいります。

加えて、県内トップの学力を目指した取組の一つとして、埼玉県学力・学習状況調査の対象学年ではない小学校1年生から3年生までを対象に民間活力を活用した学力調査を行い、教職員一人ひとりが学習の実態を把握し、その調査分析を踏まえて指導方法の工夫改善を図ることで、子ども一人ひとりの習熟度に合わせたきめ細かい指導の確立を目指してまいります。また、子どもたちの学習意欲向上と学習習慣を身に付けることを目的とした放課後学習教室については、新たに志木第二小学校と宗岡第三小学校へ整備し、市内すべての小学校において事業展開をするほか、ICT教育の推進を図るため、昨年度の中学校に引き続き、小学校全校へもタブレット端末の導入を進め、市内全小中学校においてICTを活用した効果的な授業を実施してまいります。

一方、子育て家庭の経済的な負担を軽減する取組については、これまで中学生までの入通院を対象としていた医療費の無料化を、高校生の入院までに拡大し、子育て家庭への支援をより一層充実させてまいります。

3.暮らしやすさ向上プロジェクト

次に、三つ目として、あらゆる危機に備えながら、市民の皆様が安心して暮らすことができる環境を整備してまいります。具体的には、「犯罪に強いまち志木」のスローガンのもと、市内全域に防犯カメラを設置するため、平成30年度は町内会や学校、警察などと協議を行うとともに、地元商店会が設置する防犯カメラに対しても、費用の一部を補助することで、防犯体制を強化してまいります。また、地域ぐるみによる防犯活動の意識向上を図るため、市内37町内会のすべてに組織化されている自主防犯パトロール隊や青色防犯パトロール隊への支援をこれまで以上に充実させ、市民が安全・安心に暮らすことができるまちづくりを進めてまいります。
加えて、頻発する台風や集中豪雨などの自然災害からも市民の皆様の命を守るため、道路冠水の恐れがある箇所に監視カメラを設置し、迅速な水防活動につなげるほか、台風等による洪水に対し、市民の皆様の河川増水に対する不安を軽減するため、市内の主要河川にも監視カメラを設置し、誰もがタイムリーな情報を収集できるよう、時々刻々と変化する河川状況のライブ配信を実施してまいります。
一方、障がい福祉の充実につきましては、本年3月に三ツ木保育園跡地を活用した、民間事業者による障がい者通所施設のオープンや、福祉センター跡地等に、市内で初となる障がい者グループホームの整備を民間事業者と連携して進めることで、障がいのある方が住み慣れた地域で活動できる場を確保してまいります。

4.魅力発信プロジェクト

最後に、四つ目として、本市の地域資源を活用し、これまで以上のにぎわいを創出するとともに、その魅力を全国に発信してまいります。具体的には、本市の玄関口となる志木駅の東口に位置するペデストリアンデッキ周辺をキャンバスに見立て、話題性を生みだすアート事業を展開するとともに、冬の風物詩として定着している駅前広場のイルミネーションの規模をさらに拡大し、幻想的な空間を演出するほか、地元商店会などとも連携して新たな人の流れを創出する事業を企画・実施することで、地域活性化を図ってまいります。
加えて、いろは親水公園に、これまで以上に多世代の市民の皆様が集うにぎわいあふれる空間を創出するため、新たに整備する「川とゼロ距離のテラス」を活用し、市民が川とふれあい親しむことができるさまざまなイベントを実施してまいります。その取組の一つとして、これまで、個別に開催しておりました「志木コミュニティまつり」「春のいろは親水公園まつり」については、それぞれの特色を最大限に生かしながら、「志木さくらフェスタ」と名称を新たに、同日開催する「村山快哉堂まつり」と併せ、相互の市民力を結集させた春の一大イベントとして開催し、いろは親水公園をさらに盛り上げてまいります。当日は、和舟「いろは丸」の渡しや、臨時的に設ける川床から風情豊かな景色をご堪能いただくなど、さまざまな角度からお楽しみいただける催しを実施してまいります。また、平成30年度も引き続き、コミュニティ協議会や町内会の皆様にご協力をいただきながら、公園内を四季折々の花と緑で美しく彩るなど、市民協働によるいろは親水公園のにぎわい創出を図ってまいります。

以上、市政運営に関する基本的な考え方について、4つの戦略プロジェクトに基づく主要施策の一端を申し述べさせていただきました。平成30年度は、限られた資源の中で、多様化する市民ニーズへの対応と効率的な行財政運営の両立を目指して、時代の変化に即した継続的な市役所改革を推進するとともに、今後直面する数々の課題に対し「先送りしない信念」を政治信条に、志木市の質と価値を高める市政運営に邁進(まいしん)してまいります。

第2部 財政環境と予算編成の基本的な考え方 目次に戻る

平成30年度における本市を取り巻く財政環境は、歳入面では、人口増に伴う個人市民税納税義務者数の増などにより、市税収入の増加を見込んでおります。
国の平成30年度地方財政対策では、地方税や地方譲与税などの一般財源総額については、子ども・子育て支援等の社会保障関係費やまち・ひと・しごと創生事業費、公共施設等の老朽化対策・維持補修のための経費が計上されたことにより、前年度を上回る額が確保されました。

一方で、リーマンショック前後から地方交付税に特別措置がされてきた歳出特別枠については、危機対応モードから平時モードへの切り替えを進めるために廃止となるなど、地方交付税の交付総額は前年度より減額となっていることから、引き続き慎重にその動向を見極めていかなければならない状況にあると考えております。
歳出面では、超高齢社会の進展に伴う医療・介護関係経費や年々増え続ける保育需要に対応するための保育園・学童保育クラブ関係経費など、社会保障費の増加は避けて通れない状況となっております。また、新市庁舎の建設にかかる事業費のほか、公共施設や道路・上下水道などのインフラの老朽化に伴う維持補修経費については、今後も多大な財政負担が見込まれることから、財政運営における大きな課題となっております。
このような財政環境の中、予算編成に当たっては、これらの課題に対処するため、「志木市の将来を見据えた『まちづくり新35の実行計画』を着実に推進するための予算を計上すること」、「志木市新行政改革プランにおける『事務事業の見直し』の検証結果に基づき、必要な見直しを行った予算を計上すること」、「サマーレビュー及び事業判定会の結果や職員からの業務改善等の提案を踏まえた予算とすること」、「国・県等の補助金を積極的に活用するなど、一般財源の持ち出しを縮小すること」、「志木市将来ビジョンにて掲げるまちの将来像の実現に向け、志木市戦略プロジェクトを具現化する事業を計上すること」の5点を基本的な考え方とし、効果的な財源の配分に努めたところであります。

この結果、平成30年度の予算案の規模は、
一般会計
238億6,500万円(対前年度比2.7%増)
特別会計
122億3,203万6千円(対前年度比11.6%減)
企業会計
50億471万8千円(対前年度比4.6%増)
合計
411億175万4千円(対前年度比1.8%減)
となりました。

一般会計については、総務費が対前年度比でおよそ5億4,000万円の増額となったことなどに伴い、予算総額は、およそ6億4,000万円の増額となりました。
歳入面では、歳入の根幹を成す市税の予算額は対前年度比0.8%の増、総額でおよそ107億5,700万円を見込んでおります。
個人市民税では、本市の人口は増加傾向を維持していることから、納税義務者を700人程度の増、およそ38,400人と見込むとともに、緩やかな景気回復基調に伴う雇用・所得環境の改善を背景に個人所得が緩やかに増加することにより、対前年度比1.8%の増、51億6,410万6千円と見込んでおります。
法人市民税は、緩やかな景気回復基調であるものの、個人消費の本格的な回復には至っていない点などが懸念されており、対前年度比1.6%の増、4億5,385万5千円と見込んでおります。
固定資産税は、評価替えの年にあたり、土地は志木地区を中心に地価が上昇に転じたことにより増加とし、家屋は、評価替えに伴う経年減価があるものの、新築・増築分により横ばい、併せて対前年度比0.2%の増、41億117万7千円と見込んでおります。
普通交付税は、国の平成30年度地方財政対策における地方交付税総額が対前年度比で2.0%の減とされたことや、平成30年度与党税制大綱において、地方消費税の都道府県間の「清算基準の見直し」が行われることより、基準財政収入額が増となる見込みに伴い、対前年度比12.0%の減、11億円と見込んでおります。
国庫支出金は、宗岡第四小学校校舎増築工事に伴い小学校施設整備負担金が増したことなどにより、対前年度比17.5%の増、40億6,214万円と見込んでおります。
市債は、総合福祉センター改修や柳瀬川図書館大規模改修、第二福祉センター浴室等改修に係る市債が減少したことにより、対前年度比10.2%の減、18億1,310万円と見込んでおります。
繰入金は、財政調整基金からの繰入を対前年度比8.1%の増、16億862万円とし、全体として対前年度比0.6%の減、17億1,279万3千円と見込んでおります。
これによりまして、平成30年度当初予算取崩し後の財政調整基金残高は、およそ9億6,000万円と見込んでおります。

歳出面につきましては、志木市将来ビジョン(第五次志木市総合振興計画 将来構想)で掲げたまちの将来像の実現を目指し、施策の大綱に沿って、平成30年度に推進する主な施策につきましてご説明申し上げます。

第3部 体系別主要施策 目次に戻る

1 市民力が生きるまちづくり(子育て、教育、高齢者、市民協働、すべての人) 目次に戻る

子育て家庭への支援策につきましては、「育児サポート事業」をはじめ、妊娠から出産、子育て期までの切れ目のない支援として展開している「しきっ子あんしん子育てサポート事業」のさらなる充実を図るため、従来から実施している不妊の検査費や治療費に対する助成に加え、埼玉県内の市では初となる流産や死産を繰り返してしまう不育症の方への検査費や治療費に対する助成を開始し、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを推進してまいります。

また、保育の担い手確保に向けた取組については、小規模保育施設などで就労するために必要な知識と技能を習得し、子育て支援員としての認定が受けられる研修を実施してまいります。加えて、本町5丁目のマンション1階に設置している子育ての支援拠点「ぷちまある」の開所日数等を拡大することで、育児に関する相談体制の充実を図ってまいります。

次に、時代の変化に応じた教育の推進につきましては、志木第二中学校区において学校・家庭・地域が一体となり、義務教育9か年を通した教育を展開するとともに、「小中一貫教育」のモデル地区となるよう、小中一貫型の教育課程の編成の取組を推進するなど、教育の質のさらなる向上を図ってまいります。
さらに、次期学習指導要領の先行実施に対応するため、小学校における子どもたちの英語コミュニケーション能力の向上を図ることを目的に、外国語指導助手を増員するとともに、ゲームや歌を通して英語に親しむことができるサマーイングリッシュを実施するなど、世界に通用する志木っ子の育成につなげてまいります。
また、学校生活や家庭環境に課題を抱える児童・生徒への支援を図るため、スクールソーシャルワーカーを増員し、全ての中学校区に配置することで、教育相談体制を充実させ、学校と福祉等の関係機関との連携強化にもつなげてまいります。

さらに、特別な配慮を必要とする児童・生徒が安心して学校生活を送れるよう、志木第三小学校と宗岡第二中学校に特別支援学級を新設するとともに、特別支援教育支援員を増員することで、適切な学習支援や学校生活におけるサポート体制の充実を図ってまいります。

加えて、保護者や地域住民、学校長などで構成される「学校運営協議会」を志木第三小学校に新設し、地域ならではの創意や工夫を生かした特色ある学校づくりを推進してまいります。
一方、教育環境の整備については、宗岡第四小学校の校舎増築工事をはじめ、志木小学校及びいろは遊学館の空調設備の更新に向けた検証や志木第三小学校の体育館の大規模改修に係る設計を実施するほか、志木第二小学校のプール改修を行うなど、安全で快適な学習環境の整備を図ってまいります。

次に、高齢者施策につきましては、地域の交流を深め、活性化を図ることを目的に、市内町内会等で実施する敬老会の事業費の一部を補助する「地域敬老会支援事業」を実施してまいります。
加えて、市内で高齢化率の最も高い館・幸町地区における高齢者あんしん相談センターの相談機能の強化を図るため、専門職を増員して配置し、地域の高齢者の多様なニーズに応える体制を整備してまいります。

次に、市民協働によるまちづくりの推進につきましては、市制施行50周年に向けた取組の第一歩として、市民と市職員で構成する「記念事業検討委員会」を立ち上げ、市民同士の絆(きずな)が強まり、本市の将来につながる記念事業を企画してまいります。記念すべき節目に向かって企画立案から知恵と力を出し合い、事業を共に創り上げる市民検討委員の募集を本年5月より開始いたしますので、ふるさと志木市に思い入れの深い市民の皆様のご参加を、心よりお待ちしております。
また、地域コミュニティの活性化と世代間交流の促進を図るため、地域の皆様が気軽に集える「ふれあいコミュニティサロン」を宗岡地域の空き店舗を活用して開設するほか、ふれあい館「もくせい」に、子どもたちが安心して過ごせる居場所を新たに整備し、子育て世代や高齢者など多世代の交流が一層深まるよう、地域の特性や実情に応じた世代間交流事業を展開してまいります。

2 市民を支える快適なまちづくり(健康、福祉、生涯学習、スポーツ) 目次に戻る

健康施策につきましては、食による健康づくりとして、減塩をキーワードとした「おいしく減塩!『減らソルト』プロジェクト」をさらに推進してまいります。具体的には、子育て世代を対象に幼児期からの減塩に関する重要性の理解を深めるため、減塩をテーマとした食育講座を実施するほか、特定健診・推定摂取食塩量検査の結果をもとに、ハイリスク者へのアプローチを実施してまいります。加えて、民間企業との連携を図り¬、市内商業施設において減塩に関する効果的な事業を展開するなど、さまざまな視点から減塩に向けた意識啓発を図ってまいります。
さらに、運動による健康づくりとしましては、大変好評をいただいております「ノルディックウォーキング・ポールウォーキング全国大会」の第4回大会を、いろは親水公園を会場として5月20日に開催してまいります。
また、医師の育成及び確保並びに救急医療体制の充実に向けて、独立行政法人国立病院機構埼玉病院に対して、朝霞地区4市と県が一体となって支援することで、朝霞地区4市で構成する第二次救急医療圏に救命救急センターの設置につなげてまいります。
次に、福祉施策につきましては、「志木市成年後見制度の利用を促進するための条例」に基づき、法律や福祉の専門職が、個別の生活状況に応じたきめ細かな相談・支援を行う、「後見ネットワークセンター」を市庁舎1階に設置することで、急速な高齢化等に伴い増加が見込まれる認知症高齢者や障がい者など後見制度の利用が必要な方に対し、制度の利用促進を図ってまいります。
次に、生涯学習施策につきましては、市民の皆様の読書推進を図るため、柳瀬川図書館において、市民ボランティアで構成する「しき図書館パートナーズ」を立ち上げ、市民協働による利用者目線での事業を企画・実施することで、図書館の新たな魅力を発信してまいります。
次に、スポーツ活動の推進につきましては、市民アンケートやスポーツ団体からのご意見を踏まえ、「第2期志木市スポーツ推進計画」を策定したところであります。市民の皆様が「する」「みる」「ささえる」の3つの視点から、スポーツに親しみ、豊かで潤いのある生活を送れるよう、一層のスポーツ環境の整備を図ってまいります。計画の初年度となる平成30年度については、快適にスポーツが楽しめる環境づくりの一つとして、秋ケ瀬総合運動場テニスコートの人工芝の改修工事を実施してまいります。

3 活力と潤いのあるまちづくり(産業振興、観光、水と緑、地球環境、資源循環) 目次に戻る

産業振興につきましては、市内商工業の発展及び空き店舗の削減を図るため、市内の空き店舗情報を一元化した「空き店舗バンク」を充実させるとともに、これまで、バンクを活用して起業する事業主に限定し、店舗の家賃や改装費の一部の補助を行っていた制度の補助対象者を、バンクを活用するすべての事業主にまで拡大することで、空き店舗の活用促進を図り、地域の元気と活気の創出につなげてまいります。
次に、観光施策につきましては、映画やドラマなどの撮影を積極的に支援・協力するロケーションサービス事業を行い、本市の魅力を市内外に発信することで、志木市への愛着を深めるとともに、まちのイメージアップを図り、来訪者の増加につなげてまいります。
また、観光PRを目的とした動画コンテンツを新たに制作し、インターネットで公開することで、志木市の知名度アップを図ってまいります。
次に、公園の整備につきましては、市民の皆様に安全で快適に公園をご利用いただけるよう、館第1児童公園と館第2児童公園の改修工事を実施するほか、富士前東児童遊園地のトイレを改修してまいります。公園の改修に当たっては、園路やトイレのバリアフリー化に加え、災害時に利用できるかまどベンチの設置などについて、地域の皆様にお伺いしたご意見を取り入れながら進めてまいります。
次に、環境保全の取組につきましては、「第二期志木市環境基本計画」の計画期間が平成30年度に最終年度を迎えることから、新たな10年間の環境施策の主軸となる「第三期志木市環境基本計画」を策定してまいります。計画の策定に当たっては、志木市らしい良好な環境の保全や持続可能な社会の実現に向け、志木市環境審議会や志木市環境市民会議の委員の皆様のご意見をいただきながら、策定を進めてまいります。
また、志木駅前周辺におけるムクドリによる夜間の騒音やフンによる被害を防止するため、駅前広場の街路樹に防除装置を設置することで、ムクドリの飛来抑制を図ってまいります。
次に、資源循環型社会の推進に向けた取組につきましては、一般家庭から出される落ち葉や剪定(せんてい)枝(えだ)を良質な堆肥としてお返しする「志木市落ち葉銀行事業」を実施するほか、家庭ごみを集積所まで持ち出すことが困難な高齢者世帯などを対象に実施している「家庭ごみ戸別訪問収集事業」に加え、現在、ごみ集積所の利用者に管理をお願いしているビン・カン・不燃ごみの収集容器について、既存の収集容器の劣化状況や高齢により収集容器の持ち運びが困難な場合など、各集積所の状況に応じて、新たに軽量化した折り畳み式の収集容器を貸与することで、市民の皆様の日常生活の負担軽減を図ってまいります。

4 未来を支えるまちづくり(都市基盤、交通、消防・防犯、防災) 目次に戻る

公共施設の計画的な更新・統廃合に向けた取組につきましては、「志木市公共施設適正配置計画」を策定したところであり、今後は本計画に基づき、財政負担の軽減や平準化とサービス水準の維持を両立させながら、公共施設の最適な配置を進めてまいります。中でも、新市庁舎建設の工事費については、当初の予定通り総額70億円で収めるとともに、華美や無駄を省き、市民の皆様に親しまれる「スマート」で「コンパクト」な市庁舎を目指して、本年は実施設計を進めるほか、現在の市庁舎前に人工地盤の建設を開始いたします。人工地盤の建設に当たっては、機能性や安全性だけでなく、将来的には市民の憩いの広場として活用できるよう、整備を進めてまいります。
次に、一般国道254号和光富士見バイパスにつきましては、市内の主要道路の渋滞緩和や生活道路への車両流入抑制をはじめ、広域交通の利便性や防災機能の向上が図られるほか、沿道のにぎわい創出や地域産業の活性化にも大きく寄与するものであることから、引き続き、国や県に対し、道路財源の確保と早期完成を働きかけてまいります。さらに事業主体である県では、現在、道路の詳細設計に着手されておりますことから、市との調整を図りながら進めていただくよう要望してまいります。
また、誰もが安心して歩きやすい歩道の整備については、あきはね通りを含む6路線の段差の解消や、十分な幅員の確保などを行うことで、歩道の快適化を推進してまいります。
併せて、都市計画道路宗岡志木環状線については、袋橋通りの改築を推進するための基本設計を実施してまいります。
次に、志木駅のホームにおける市民の皆様の安全性を向上させるため、平成32年度末までの設置を計画しているホームドアにつきましては、国、県及び新座市とともに東武鉄道株式会社へ設置に向けた支援を行ってまいります。
次に、下水道事業につきましては、地震災害に備えるため、館第一排水ポンプ場の耐震工事を平成30年度から5か年計画で実施するとともに、志木中継ポンプ場においても、耐震工事を実施するための設計に着手してまいります。
次に、地域防災力の向上につきましては、宗岡地区における消防団の強化を図るため、現在、共同で使用している消防団第4・第5分団車庫の建替えを進めてまいります。車庫の建替えに当たっては、担当エリアに応じた迅速な消防活動につなげるとともに、有事の際のリスク分散を図るため、第4・第5分団車庫をそれぞれ別の場所に整備することとし、平成30年度については、その第一歩として第4分団車庫の用地の測量と設計に着手してまいります。
次に、水害対策の強化につきましては、ゲリラ豪雨等による浸水被害の軽減に向けて、道路冠水や床上・床下浸水対策のさらなる強化を図るため、新たに5つの町内会に土のうBOXを設置するほか、志木第四小学校のグラウンドを利用した、一時的に水を貯める貯留浸透施設の整備に向けた設計を実施してまいります。また、道路横断側溝の設置や集水桝の蓋交換を実施するとともに、既設道路排水施設の改修により流下能力の強化を図ってまいります。
さらに、排水機場施設の機能を確保するため、下の谷排水機場2号ポンプの分解整備に加え、老朽化に伴う郷士(ごうし)排水機場樋管(ひかん)ゲート操作盤の改修工事を実施するとともに、赤(あか)野毛(やけ)排水路の整備に向けた実施設計にも着手するなど、あらゆる水害対策の強化に努めてまいります。
次に、住宅の耐震化につきましては、市の補助制度を活用した集合住宅の耐震化としては、平成29年度に、市内で初めて志木ハイデンスの耐震改修工事が完了したところであります。今後においても、住宅の耐震化率を平成32年度末までに95%とする目標を達成するために、引き続き耐震化の必要性や補助金交付制度のPR等に努め、さらなる住宅の耐震化を推進してまいります。

5 健全でわかりやすい行政運営(行財政、情報発信) 目次に戻る

行政サービスの向上につきましては、市庁舎1階の総合窓口業務において、民間委託を活用することにより、住民異動や証明書の発行などを行う窓口担当者を本年7月から増員するとともに、各種手続の案内を行うフロアマネージャーを配置してまいります。これにより、来庁された方の待ち時間の短縮を図るなど、さらなるサービスの向上に努めてまいります。
次に、財源確保の取組につきましては、納税意識が希薄な滞納者に対して、より一層の徴収強化を図るとともに、継続して税負担の公平性の維持に努めるため、徴収強化対策の一つとして徴収強化対策補助員を配置するほか、新たに自動音声電話催告システムを導入することにより、滞納者への催告を強化し、自主納付の促進につなげることで、県下40市中、10位以内の収納率を目指してまいります。
次に、職員の人材育成につきましては、「こころから笑顔で交わすおもてなし」をコンセプトに、職員一人ひとりの接遇に対する意識改革と接遇力向上を目指し、「コミュニケーション力向上研修」や「住民対応力向上研修」を実施するとともに、市民から親しまれ、新たな信頼関係を築き上げるため、地域の皆様と直接ふれあい、地域活動へ進んで参加する、自己啓発意欲の高い職員を育成してまいります。
さらに、職員による不祥事を二度と起こさないという固い決意のもと、再発防止に全力で取り組むため、「志木市職員不祥事防止条例」に基づく「公務員倫理(コンプライアンス)研修」を実施し、市民の皆様の信用と信頼の回復に努めてまいります。

以上、市政運営の基本方針と重点施策を述べさせていただきました。私は、このたび「新行政改革プラン」による事務事業の総点検とともに、業務プロセスの改善や事業内容の見直しの中で、幾度となく「真に必要な行政サービスとは何か」「持続可能なまちづくりに向けて何をすべきか」という自問自答を繰り返し、さまざまな葛藤に向き合ってまいりました。
中には「現状維持」という選択ができたであろう場面においても、課題を絶対に先送りしないという信念を奮い起こし、志木市をしっかりと引き継いでいくため、厳しい決断をしたところであります。この決断に対し、時に市民の皆様から厳しすぎるとのご意見をいただくかもしれませんが、私は本市の目指す「市民力でつくる未来へ続くふるさと志木市」の実現に向けて大きく前進するものと確信するところであります。
平成30年度は、その先にある確かな志木市の発展に向けたステップとして、今後のまちづくりに全力を尽くしていく所存であります。引き続き議員各位、そして市民の皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

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